

【2022年】
(7月1日)
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は30日、同党の参院選候補応援のため、東京都内の会合で演説した。
自公政権を批判し「国民の生活が第一。この原点に我々は返らなければいけない」と訴えた。
「国民の生活が第一」は小沢氏が旧民主党代表だった2007年、参院選公約で掲げたキャッチフレーズ。この参院選で同党
は勝利し、野党が参院で多数を占める「ねじれ国会」のもと、09年衆院選で政権交代を果たした。小沢氏は演説で選挙
情勢について「野党の状況を見ると非常に厳しい。立憲もなかなか党勢が上向かない」と危機感を強調。与党に対し「小泉
政権以来、安倍政権、岸田政権になっても新自由主義が政治の根幹をなしている。私どもと全く相反する」と対決色を鮮明
にした。
(7月2日)
参院選では各党が、SNSで1分程度の動画配信に力を入れている。短時間で印象に残るフレーズや重視する政策を直接、
SNSを利用する若い世代に届けるのが狙いだ。テロップやイラスト、生配信など工夫を凝らし、分かりやすさを競うのが
主流になってきた。
「大きな課題に直面している不透明な時代だからこそ、なくてはならない人だ」声を張り上げる岸田首相(自民党総裁)、
聴き入る聴衆、必死に訴える候補者へと場面が次々切り替わる。自民党がユーチューブなどに投稿したドキュメンタリー風
の動画は1本約40秒。「誰もが働きやすい国へ」「ふるさとへの想いが原動力」などと、候補の特徴を短い言葉で切り
取る。
インターネットを使った選挙運動は2013年参院選から解禁された。昨年の衆院選に続き新型コロナウイルスの影響も
あって、SNS活用は熱を帯びる。各党は1分未満の動画や、スマホで視聴がしやすい縦位置の動画にも力を入れる。
公明党は山口代表の演説を1分ほどに短縮した動画を投稿。テーマはそれぞれ外交・安全保障や消費税など1本につき一つ
に絞った。
立憲民主党も動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」に15秒程度のアニメーションを投稿して公約を解説。
ツイッターではイラスト主体のスライドで公約を紹介している。
共産党は、国会質疑で政府を追及する候補の様子を、短く編集した動画を投稿。「そんな逃げの答弁でいいんですか!」と
閣僚に迫る様子を「怒りMAX!」とテロップで目立たせている。
日本維新の会は連日、ユーチューブでゲストに候補者を招いた「選挙特番」を生配信中だ。
国民民主党はマスコット「こくみんうさぎ」を前面に出して、親しみやすさを演出している。
選挙プランナーの大浜崎卓真さんは「これだけ多くの動画が出回ると、視聴者は長時間は見ない。ポイントを簡潔に押さえ
た分かりやすさが大事だ」と解説する。選挙区選も比例選も衆院選より地域が広い参院選では、「距離が遠くなりがちな
候補者を身近に感じてもらおうと、人となりを伝えるためSNSを活用するケースも多い」と語る。
(7月3日)
◇夏の陣!参院選2022 10日投開票
改選124議席のうち4割の50議席を占める比例代表。今回も多くの著名人が出馬している。政党名のほか候補者名でも投票
が可能なことから、自民党や日本維新の会などが集票を当て込み、名の知れた元アイドルや文化人らを擁立した。
そうした中、知名度では負けていないのが立憲民主党の辻元清美氏(62)だ。
辻元氏は2日、京都選挙区の福山哲郎前幹事長(60)を応援。代表だった枝野幸男衆院議員(58)、東京選挙区から4選を
目指す蓮舫前代表代行(54)とともにJR京都駅前でマイクを握った。辻元氏は「今、はい上がろうとしているんです」と
声をからした。
当選8回を目指した昨秋衆院選で敗れ、比例復活もならなかった。側近が「政治生命をかけた戦い」と言い切る参院選。
戦い方は文字通りのドブ板選挙だ。お膝元である大阪・高槻では、シャッターが閉まりかかった商店にも気後れすること
なく突っ込む。立民は、報道各社の情勢調査では比例も公示前勢力の7議席前後と予想され、改選23議席を割り込む可能性
が指摘されている。全国区の知名度を誇る辻元氏への期待値はがぜん高まっている。ただ辻元氏は「リベラルの旗手」と
呼ばれており、全国の保守層が少なからず抱く嫌悪感の払拭は容易ではない。
「つじもと清美 全国どこからでも投票できます」。タスキの文言が切実さを物語っている。
(7月4日)
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2、3両日に実施した参院選激戦区の情勢調査では、与党が引き続き
堅調に戦いを進めている状況が浮かび上がった。与党は失速を回避しつつ、接戦区へのテコ入れで議席の上積みを図る考え
だ。一方、定数2以上の複数区では当選圏内への滑り込みをめぐり、野党間のデッドヒートが続いている。
与党、改選過半数の勢い維持 参院選終盤調査 「最後の最後、最後の一瞬まで気を緩めた方が負けだ」 岸田文雄首相は
4日、新潟選挙区(改選数1)での応援演説でそう強調した。農業県である地域事情を踏まえ、農業の成長産業化へ輸出
拡大に取り組む考えや、肥料のコスト増を補塡する支援金など、食料価格高騰対策もアピールした。
首相は同日、長野選挙区(同1)も回った。新潟、長野とも改選数が2から1に減少した平成28年の参院選以降、野党が
議席を独占してきた選挙区だけに、議席を奪取できれば象徴的な意味は大きい。
今回の調査では6月末の前回の情勢調査と比べ、新潟では立憲民主党が優勢となり、長野は引き続き自民、立民が互角の
戦いとなっている。自民はこうした接戦区でテコ入れし、勝利を確実にしたい考えだ。
報道各社の情勢調査でも自民は堅調な戦いぶりが伝えられる。自民幹部は「よほどの地殻変動が起きない限りは、それなり
に(議席は)取れるのではないか」と見通す。ただ、油断や失言による減速が懸念材料だ。3日には山際大志郎経済再生
担当相が青森県内での応援演説で「政府は野党の話を何一つ聞かない」と発言し、大きく報じられた。
これに対し、木原誠二官房副長官は4日の記者会見で「政府は国民の声を丁寧に聞くのが基本だ。従って与野党を問わず
耳を傾ける」と強調。松野博一官房長官が同日早朝、山際氏を注意したことを明かすなど、火消しを急いだ。 野党は攻勢
を強める。立憲民主党の泉健太代表は4日、都内で演説し、山際氏について「国民の代表として全くふさわしくない」と
非難。「首相が円安を放置し、物価高がどんどん進行している。『岸田インフレ』は間違いない事実だ」と物価高への
「無策」も重ねて批判した。 一方、今回の調査では、1人区での与野党対決とともに、複数区の当落線上で野党間の戦い
が過熱する状況も浮き彫りになった。
東京選挙区(同6)では、当落線上でれいわ新選組と日本維新の会が激戦を繰り広げており、立民新人も追い上げている。
神奈川選挙区は定数4に欠員補充を加えた5議席の争いだが、当落ライン上では共産を立民候補2人が追う展開となって
いる。立民は共倒れを避けるため、今後は党幹部の応援を候補者の一方に集中する方針だ。 愛知選挙区(同4)は維新と
国民民主党が最後の1議席を争う展開。国民の玉木雄一郎代表は6日にも公示日以降、4度目となる愛知入りをし、追い
上げを図る。 京都選挙区(同2)でも維新と立民が当選圏内入りへしのぎを削っている。維新は最終盤に向け集中的に
テコ入れする方針で、立民も5日に野田佳彦元首相、6日にも枝野幸男前代表ら連日、大物弁士を投入する予定だ。
(7月5日)
参院選神奈川選挙区で、立憲民主党が公認候補2人のうち、宇宙航空研究開発機構(JAXA)職員で新人の水野素子氏
(52)に「党本部の支援を集中させる」との方針を固め、県連幹部に伝えていたことが5日、党関係者への取材で
分かった。
情勢調査の結果などを踏まえ、当選の可能性がより高いと判断した。“事実上の一本化”を図った格好だが、県連内にしこり
が残るのは避けられそうにない。
複数の関係者によると、4日午前、党本部の西村智奈美幹事長から県連の阿部知子代表(衆院12区)と滝田孝徳幹事長に
対し「今後は党の主力を水野氏に寄せ、確実に当選を図る」との方針が示された。その後、阿部氏が県連所属議員に党方針
を伝えたという。
立民は水野氏とともに、前県議で新人の寺崎雄介氏(50)を擁立している。「共倒れ」への懸念から、公示日直前まで
党本部が一本化に向けて調整に乗り出し、県連幹部の強い反対で見送った経緯がある。
(7月6日)
共同通信社は第26回参院選について2~5日、電話世論調査を実施し、全国の有権者4万3千人以上から回答を得た。取材
も加味し終盤情勢を探ったところ、自民、公明両党は改選124議席の過半数63を上回る勢いを維持し、堅調な選挙戦を
展開する。自民は60議席台を狙う。立憲民主党は改選23議席を割り込む恐れがあり苦戦している。
改選6議席の日本維新の会は選挙区、比例代表ともに伸ばし、大幅な議席増をうかがう。
自公など憲法改正に前向きな「改憲勢力」は、国会発議に必要な3分の2以上の議席維持が視野に入る。投票先を未定と
した人は選挙区で39.6%。回答は4万3766人。
(7月7日)
参院選(10日投開票)を目前に控え、各陣営はラストスパートに入った。改選数2以上の選挙区に複数の候補を擁立した
自民党や立憲民主党の身内同士の争いも激しさを増している。
首都圏選挙区の場合 自民は今回の参院選で、複数区の北海道(改選3)、千葉(同3)、東京(同6)、神奈川(同4、
欠員補充1)に2人ずつ候補を擁立した。2人の当選を目指すが、自民の支持層や支援団体の票を奪い合う側面もあり、
実際の選挙戦は過酷だ。
「票(を)はがされる」 ある自民候補の陣営は、こんな大見出しを付けた事務連絡資料を作成し、他候補に票を奪われ
かねないという危機感の共有を図った。他候補よりも先行しているとの情勢調査報道を受け、「『(結果は)大丈夫』との
誤解が広がった結果、極めて厳しい状況に見舞われている」と〝緩み〟を警戒。実態は不明だが「はがされる」との表現
からは、当初その候補に向けられていた支持が、自民の別候補を含む他陣営に移ったとの不安も読み取れる。
一方、立民は2人の候補を擁立した神奈川選挙区でシビアな決断を下した。 神奈川県連所属の笠浩史衆院議員は5日、
西村智奈美幹事長と阿部知子県連代表らが会談し、情勢調査で上位の候補の当選を最優先する方針を示したとツイッター
で説明。「厳しい判断ですが、今日から集中して支援してまいります」と書き込んだ。 共倒れを防ぐためとみられるが、
一方の候補を切り捨てるような手法には批判もあり、笠氏のツイートには「弱者を切り捨てる政党」「(もう一人の候補
に)投票した人の気持ちを踏みにじった」などのコメントが相次いだ。
(7月8日)
立憲民主党の小沢一郎衆院議員は8日、安倍晋三元首相が銃撃され、死亡したことを受け、事務所のツイッターを通じ、
「安倍元首相は、父君、安倍晋太郎先生以来の関係で、親しくさせていただいた。個人的にも、心からご冥福をお祈り申し
上げる」と哀悼をささげた。
その上で、「本件は民主主義への挑戦で、許されない。こういう事件をきっかけに民主主義の崩壊に繋(つな)がりかねない
ことが、歴史の教えるところだ。日本に政権交代可能な議会制民主主義を定着させるため、これからも全力を尽くす」と
投稿した。
(7月9日)
立憲民主党の泉健太代表は9日、安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件をめぐって「自民党の長期政権が招いた事件だ」
などと発言した同党の小沢一郎衆院議員に対し、党として注意したと自身のツイッターで明らかにした。
泉氏は同日の投稿で、「元総理の命が失われ、背景や全容はいまだ不明です。その状況で、事件と長期政権など何かを
不用意に関連付けるべきではない」と説明。「どんな背景であろうが、テロは是認されないのです」と記した。
小沢氏は8日、岩手県奥州市で演説。その際、事件について「大変残念。お悔やみ申し上げる」と述べた上で、「自民党の
長期政権が社会をゆがめ、格差を拡大し、国民の政治不信を招いた。その政治不信の中から、過激な者が銃撃暗殺に
走った」などと発言した。
演説後、小沢氏は記者団の取材に対し、「結局、自分たちの政策の過ちが日本社会をゆがめ、結果として自分に跳ね返った
ということ」などと説明する一方、「安倍さん個人を批判しているわけではない」とも述べていた。
(7月11日)
第26回参議院選挙の投開票が行われ、自民党が単独で改選議席の過半数となる63議席を獲得し、大勝した。
自民党総裁・岸田首相「選挙の結果、今次々と出ている。最後までしっかり見極めたいと思う」 自民党は、32の1人区で
28勝4敗するなど、改選55議席から議席を大きく伸ばし、単独で改選過半数となる63議席を獲得した。
公明党は、選挙区の候補7人が全員当選し、13議席を獲得した。
立憲民主党・泉代表「政権を任せられる勢力に、われわれ立憲も含めてなり得なかったことを痛感している」
立憲民主党は17議席と、野党第1党を維持したものの、改選議席(23)を割り込んだ。
日本維新の会は、改選6議席から12議席へと倍増する一方、国民民主党は、改選7議席から5議席に減らした。
選挙の結果、憲法改正に前向きな「改憲勢力」の議席は、参議院で、国会発議に必要な3分の2を維持した。
共産党は、改選6議席から4議席に、議席を減らした。
れいわ新選組は3議席を獲得し、山本太郎代表のほか、「浅草キッド」の水道橋博士氏が当選した。
政党存続の危機にひんしていた社民党は、1議席を獲得し、福島党首が5回目の当選を果たした。 NHK党は1議席を獲得
し、「暴露系ユーチューバー」のガーシー氏の初当選となった。 また、諸派の参政党も初めて1議席を獲得した。
一方、総務省によると、今回の投票率は52.05%で、6年ぶりに50%台を回復したものの、過去4番目の低さだった。
(7月12日)
立憲民主党の泉健太代表は12日の党執行役員会で、議席を減らした参院選の総括を8月中旬までにとりまとめる方針を
明らかにした。泉氏は続投する意向で、総括を踏まえ党の立て直しを図る考えだが、小川淳也政調会長が自身を含む執行部
刷新を求めた。
立憲は今回、現職が立った岩手、新潟、山梨で議席を失うなど6議席減の17議席の獲得に終わった。野党第1党の座は維持
したものの、比例票で日本維新の会を約100万票下回った。
ほかの野党との選挙協力も限定的となり、勝敗を左右する1人区で野党は4勝28敗だった。泉氏はこの日の会合で、敗北に
終わった昨秋の衆院選を念頭に「我々にとって、非常に厳しいところからのスタートという戦いだった」と説明。
「歯を食いしばって難局を乗り越えて、もっともっと国民のために働く必要がある」と述べた。これに対し、小川氏は泉氏
続投を支持したものの、「今回の敗北は執行部に責任がある。人心の一新を図るべきだ」と主張。
他の出席者からも「比例票は目標1300万に対して600万だった。厳しい総括が求められる」などとする意見が出た。
ただ、出席者によると、泉氏の辞任を求める声は上がらなかったという。
8月上旬には参院の正副議長を選出する臨時国会が開かれる見通し。立憲はそのタイミングで両院議員総会を開く予定で、
泉氏らを含めた執行部の責任論が出る可能性もある。
(7月13日)
立憲民主党の蓮舫氏(54)が13日、自身のツイッターを更新。18歳女子学生との飲酒が報じられ、自民党を離党した吉川
赳衆院議員(40)が「女性は20歳以上だった」として名誉毀損で提訴を検討していることについて言及した。
18歳の女子学生との飲酒疑惑が報道された吉川氏が、女性は20歳以上だったとして名誉毀損で提訴を検討しているとこの
日、報じられた。吉川氏は1カ月以上コメントしていなかったが、来週にも自身のブログで声明を発表するとしている。
このニュースを引用し、蓮舫氏は「自分が騙されたとすれば、なぜ、自民党を離党したのでしょう。飲酒の後の行為は
正当化されると言うのか。自分が被害者ならなぜ離党の前にその旨の会見をせず雲隠れしたのですか」と厳しく追及。
「自民党も、切って終わりで済ませられない」と非難した。
(7月14日)
第26回参院選で比例代表で立候補して当選した立憲民主党の辻元清美氏(62)が14日、読売テレビの情報番組「かんさい
情報ネットten.」(月~金後4・50)にVTR出演。政治家への“攻撃”について語った。
辻元氏は政治活動を行っていく上で、身の危険を感じたことがあるという。「街頭演説をしている時に、多分ネット上の
デマを信じた人だと思うんですけど、マイクを奪いに来られたり、大声を出しながら秘書が突き飛ばされて倒されるとか
…」と回想。さらに「殺害予告や、白い粉や血の付いたものが送られてきた」こともあると明かした。また、今年3月には
男が辻元氏の事務所の窓ガラスを割って侵入し、室内を物色する事件も起きた。
ここで“そうしたことを経験して、言いたいことが言えなくなることはないのか?”と聞かれ、辻元氏はキッパリと否定。
「戦前も多くの暴力があって、みんながものを言えない社会になってしまって、それが戦争への道を加速させた」と指摘
する。さらに「暴力で言論を封じ込めようとする動きに対して萎縮したり、言論を少し控えようということを私たち政治
に身を置く者がやってしまうと、皆さんの言論の自由が守れなくなると思いますので、私は同じように街頭でも活動する
し、発言を緩めることはしません」と宣言した。
(7月15日)
立憲民主党の松木謙公選対委員長代理は15日、参院選の敗北を受け、大西健介選対委員長に辞表を提出した。
自身のツイッターに「敗北のけじめをつけ、一から出直す」と投稿した。
参院選をめぐっては、党内で泉健太代表の続投を前提に執行部刷新を求める声が出ている。
(7月16日)
立憲民主党の蓮舫氏(54)が16日、自身のツイッターを更新した。
18歳の女子学生に飲酒させたと週刊誌に報じられ、自民党を離党した吉川赳衆院議員は15日に、自身のブログで女子学生
に4万円を渡したとして「パパ活」と称されていることに「パパ活ではなく同伴」などと反論。
このニュースを引用した蓮舫氏は「だから? きちんと会見もせずに。」とつづった。
(7月17日)
立憲民主党の泉代表は、安倍元総理大臣の“国葬”について「答えを出すには早すぎた」と述べ、国会で閉会中審査を求める
考えを示した。
立憲の泉代表は、政府の“国葬”に関する考え方や予算について「説明を求めたい」と強調した。
安倍元総理の国葬をめぐっては野党内でも温度差があり、共産党は「政治的立場を異にしていても、亡くなった方に対して
は礼儀をつくす」とした上で“国葬”は「弔意を事実上強制することにつながることが強く懸念される」として反対を表明
している。また、れいわ新選組も「法的根拠が存在していない」などとして反対する声明を出した。社民党も反対の談話を
発表している。
一方、国民民主党は「国の内外から広く哀悼の意が寄せられており、理解できる」とコメントを出した。そして日本維新の
会は、松井代表が「反対ではないが、大々的にやる分、経費もかかるわけで、その批判が親族・遺族にいかないことを
願っている」と述べた。
(7月18日)
立憲民主党の福山哲郎元幹事長が17日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演。安倍晋三元首相が街頭
演説中に銃撃されたことに、安倍氏とは国会で厳しく対立したと振り返りながら「政治信条や立場は異なりましたが、我が
国の総理を二度まで務めていただいた方が、このような形で凶弾に倒れるというのは、なんとも。安倍元総理がいかに無念
であったか、我々が想像できないような無念さだと思う」と語った。
「暴力では何も解決しないと思いました」と述べた。福山氏は5月に京都市で街頭演説中に近寄ってきた男に胸を殴られる
などの暴行をうけていた。福山氏は「京都府警に直後に言われたのが凶器を持ってなくて、刃物を持っていなくてよかった
ですねと、言われたんですね」と明かした。
「総理のように命を落としたのとは違いますけれども」としたうえで、「本当の深層心理のところで一体何が動機だったの
かは、あまり表面上の宗教団体だとかそういったことで、宗教団体ばかりのせいだとするのは事の本質を見間違うのでは
ないかという気もする。我々が軽々に語ることではないと思います」と述べた。
(7月19日)
立憲民主党が19日に開いた常任幹事会では、参院選の敗北を受け、出席者から執行部の刷新を求める声など執行部への
批判が相次いだ。
立憲民主党 泉健太代表 「党本部として今回の参議院選挙、現有の議席からその議席を維持することができず、獲得を
できなかったということを、まずもって皆様にお詫びを申し上げます」 泉代表は、19日に開いた党の常任幹事会の冒頭
で、このように述べ、参院選で議席を減らしたことについて陳した。一方、会合では執行部の刷新を求める声や、泉代表
が掲げた「提案路線」について疑問を呈する声が出るなど、執行部への批判が相次いだ。
こうした声に対し泉代表は、8月中旬をめどにまとめる予定の参院選総括を「とにかくしっかりとやらせていただきたい」
と述べるにとどめた。
(7月20日)
立憲民主党の馬淵国対委員長は20日、自民党の高木国対委員長と会談し、次の臨時国会の会期について少なくとも8月末
までとするべきだと主張した。 会談では、自民党の高木国対委員長が次の臨時国会の会期について、来月3日から5日まで
の3日間としたいと提案した。
これに対し、立憲民主党の馬淵国対委員長は▼物価高や新型コロナへの対応のほか、▼旧統一教会をめぐる問題、▼安倍
元総理の国葬についての国会への説明などを挙げ、「夏休みを取っている場合ではない」として、8月末まで開会するよう
主張した。
高木氏は「いったん受け止める」と述べるにとどめた。 また、馬淵氏は会見で18歳の女子学生と飲酒したと週刊誌に報道
された自民党の吉川赳衆院議員に対し、議員辞職勧告決議案を再び提出する考えを明らかにし、「自民党の重鎮、閣僚、
役員の方々が、辞職について言及をされている状況。ご賛同いただきたい」と訴えた。
(7月21日)
立憲民主党の西村智奈美幹事長は21日、宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」をめぐる被害対策本部を設置
すると発表した。共産党も同日、旧統一教会と政治との関わりなどを調べる問題追及チームを立ち上げた。
立憲は、霊感商法などの消費者被害が「国会としては看過できない問題」(西村氏)として、事情に詳しい弁護士らに
聞き取りをして対策を検討する。
(7月22日)
立憲民主党の泉健太代表は22日、支持を受ける連合の会合で「連合が一つになって戦える環境をつくるため、(政党間
の)交渉を加速させていかなければいけない」と述べた。溝が深まる国民民主党との間で連合の支援が分散し、参院選で
両党とも議席を減らした結果をわびた形だ。
(7月23日)
政府が故安倍晋三元首相の国葬を閣議決定したことについて、与党からは「多くの外国要人の弔問の場をつくってもらう
意義は非常に大きい」(高市早苗・自民党政調会長)などと支持する声が上がった。
一方、立憲民主党の泉健太代表は「疑問の声に岸田政権は答えていない」として、反対を明言した。
高市氏は党本部で記者団に「国葬儀の外交的意義、遺族の負担軽減は非常に大きい。賛成だ」と語った。自民党安倍派会長
代理の塩谷立元文部科学相も「政府の決定に大変感謝している」と述べた。
公明党の石井啓一幹事長は記者会見で「政府の判断を支持する立場だ」と表明。「戦前の国葬と違い、国民に弔意を強制
するものではないことははっきりしている」とも述べ、懸念は当たらないとの認識を示した。
これに対し、泉氏は会見で「説明や(国会)審議を求めてきたが何もない中で、政府の決定には賛同しかねる。反対だ」
と強調。「元首相の業績を時の政権が主観的に評価するのはおかしい」とも指摘した。
共産党の田村智子政策委員長も「何の議論もなく、閣議決定で理由も示さず決めてしまう。全く賛同できない」と批判
した。
一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は東京都内で記者団に「国の財政的負担で葬儀を行うことは理解する」とした上で、
国葬とすることの意義や予算額、法的根拠などについて丁寧に説明するよう政府に求めた。
(7月24日)
立憲民主党の蓮舫参院議員が24日、自身のツイッターで臨時国会について「政治と宗教は最大テーマだ。」と掲げた。
2015年、下村博文氏が文科相だった当時に旧統一教会が「世界平和統一家庭連合」に名称変更が認められたという
ニュースを引用。「受理せず、認証もせず。オウム真理教によるテロ事件を受け与謝野文科大臣が宗教法人に対し厳しい
対応を断行してきたものの、前例踏襲をすることなく下村大臣時にあっさりと名称変更に応じた。なぜ。」と疑問を投げ
かけた。続けて「臨時国会、政治と宗教は最大テーマだ。」と断言した。
このコメントにネットからは「すみません。物価高で困ってるんですが。消費税率下げるとか言っていたのはもうお忘れ
ですか。最大のテーマは物価対策でしょ」「もう選挙公約は忘れましたか?」「最大のテーマは電力含めたエネルギー問題
と経済でしょう」と蓮舫氏が参院選では物価対策などを公約に挙げていたことにツッコむ声があった。さらに「なぜ名称
変更時に誰も問題視しなかったのですか?2015年以降国会審議でも質問主意書でも誰も触れてませんが」と名称変更
が取りざたされていなかったことを指摘するコメントもあった。
(7月25日)
立憲民主党は25日、拡大両院議員懇談会を開催し、参院選で改選23議席から17議席に減らした現執行部の責任を求める
意見が出た。冒頭で泉健太代表は謝罪する一方で「厳しい戦いの中から出てきた明るい光というものを大切にして前に
向いて大きくしてまいりたい」などと前向きに訴え、自身の出処進退については言及しなかった。
参院選で落選した前議員らも出席して2時間以上も意見が交わされた。出席した中堅議員は「建設的な中に厳しい意見も
あった」(中堅議員)と執行部の責任を問う声が出たとした。
参院選では32の改選1人区で野党系候補は4勝28敗と惨敗し、比例票は1300万票の目標に対し、676万9860票と、日本
維新の会を107万票以上、下回った。執行部は8月3日の両院議員総会で参院選総括の原案を示し、10日の常任幹事会で
最終報告を行う方針を示した。
(7月26日)
立憲民主党は26日、ウクライナに渡航したとして、鈴木庸介衆院議員(46)=比例東京=を幹事長による注意と1カ月の
党役職停止の処分にしたと発表した。 党などによると、鈴木氏は15~20日にウクライナを訪れ、同国国会議員らと意見
交換した。
鈴木氏は事実を認め、「心からおわび申し上げます」とコメントを発表した。政府が危険情報を最も高い「レベル4(退避
勧告)」としている。5月にも立憲の小熊慎司衆院議員が国会開会中に必要な国会の許可を得ずにウクライナに渡航し、
党などから処分を受けた。
(7月27日)
立憲民主党の枝野幸男前代表(58)が27日、ツイッターを更新。新型コロナ感染を明かした。
枝野前代表は「新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がっていますが、私自身も感染してしまいました」と報告。現在の
体調について「倦怠感や身体の火照りはあるものの、幸い今のところ熱は37度台で喉の痛みや咳も軽く、このまま済んで
くれれば良いと思っています」と明かした。
また自身の感染により、30日に予定していたさいたま市でのオープンミーティングを中止し、8月5日までの予定をキャン
セルすることも発表。「ご心配、ご迷惑をおかけしますが、事情をご理解いただき、ご容赦たまわりますようお願いいたし
ます」と謝罪した。
(7月28日)
立憲民主、社民両党は28日、任期満了に伴う参院統一会派の会長選を告示し、立憲の水岡俊一参院議員会長(66)が
立候補を届け出た。他に立候補者はなく、水岡氏が無投票で再選された。任期は2年。29日の参院議員総会で承認される
見通し。
水岡氏は当選3回。立憲内の最大グループ「サンクチュアリ」に所属する。2020年の会長選で無投票で初当選し、会長に
就任した。立憲の参院議員会長も兼務している。
(7月29日)
立憲民主党の泉健太代表は29日の記者会見で、同日が自身と岸田文雄首相、共産党の志位和夫委員長の誕生日であること
に触れ「政治状況によっては3人がこの日に会うことも考えなくはなかったが、コロナ(の感染拡大)も含めて今は全く
そういう状況にない」と述べた。物価高騰や新型コロナウイルス対策など課題が山積する中、「お祝いムード」は封印した
形だ。
3氏はいずれも7月29日が誕生日で、泉氏が1974年、首相が57年、志位氏が54年に生まれた。
泉氏は2021年11月の代表就任後、3人が同じ誕生日であることについて「運命的なものは感じる。来年一緒に誕生日を
祝う会をつくれるのかどうか。楽しみにしていきたい」などと述べていた。
泉氏はこの日、会見の冒頭で首相に祝意を述べたものの、大半の時間は臨時国会の十分な会期確保など国会審議の充実を
求めることに充てた。
(7月30日)
自民党の甘利明前幹事長(衆院比例南関東)は29日夜、自民党が臨時国会(8月3日召集)で検討していた安倍晋三
元首相への追悼演説を延期する方向で調整に入ったことを受け「みんなが納得する静かな環境でやるべきだ」との意向を
示した。自身の登壇構想を巡っては「私からは1ミリも出ていない」と党内外からの「自薦」との見立てを否定。
TBSのCS番組「国会トークフロントライン」に出演し述べた。
演説を巡っては安倍氏の野党人脈が薄いことなどから懇意の甘利氏の登壇構想が浮上した。「本来は他党の議員が弔意を
示すという国会慣例に反する」として立憲民主党などが反発。
また安倍氏の派閥などから「自身で売り込んだのではないか」などの反発が上がった。
国葬後の秋の臨時国会へ先送りされる見通しとなったが「人選は仕切り直し」(自民幹部)という。
(7月31日)
立憲民主党の辻元清美参院議員は31日放送のBSテレ東番組で、参院選に敗北した執行部の責任について「人事も含めて
刷新されるべきだ。執行部はそれをするつもりでいるのではないか」と述べた。